生協(消費生活協同組合)は、「消費生活協同組合法(略称:生協法)」にもとづいて、より良いくらしを実現するために、消費者自身が出資し、事業を利用し、組織の意思決定や運営に参加することができる協同組合組織です。
山口県生活協同組合連合会(山口県生協連)は、県内で活動する地域購買生協・医療生協・共済生協、大学生協・学校生協・職域生協・福祉生協があつまり、14生協で構成されています。14生協の組合員活動や事業活動の安定強化をはかるため、山口県の関係部局とも連携をはかりつつ、様々な活動を行っています。また、暮らしに関わる団体やNPO法人との連携行動も行っています。
山口県生協連のプロフィール
事業目的 | 会員生協の指導、連絡や行政窓口との調整 |
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設立 | 1949年7月27日 |
所在地 | 〒753-0083 山口市後河原210番地 |
電話 | 083-923-5614 |
FAX | 083-928-5416 |
会長理事 | 岡崎 悟 |
役員 | 別表 |
会員生協数 | 14生協 |
会員生協概要 | 別表 |
活動指針
1.安心して暮らせる社会をめざして、消費・健康・福祉・補償・防災・平和・環境などの社会的活動をすすめます。
2.会員生協の経営に役立つ情報交換や学習会等を実施します。また、事業や活動での会員生協間での協力、連携を図ります。
3.社会的な活動に取り組む関連団体の支援、また、生協運動推進のためにも生協運動推進のためにも生協(連)と他団体、行政等との連携を図ります。
4.生協への共感と参加を広げるため、生協の事業と活動についての広報活動に取り組みます。
アクセス
徒歩の場合:JR山口駅より徒歩20分、山口県庁前〈バス停〉より5分
車の場合:山陽自動車道 小郡インターより15分
協同組合と生協
協同組合にはさまざまな種類があります。生活協同組合をはじめ、農業協同組合や漁業協同組合、森林組合などが日本の代表的な協同組合です。また、世界にも、多種多様な協同組合があります。
協同組合は人と人の結びつきによる組織です。
協同組合のはじまり |
協同組合の歴史は、19世紀のイギリスにさかのぼります。
イギリスでは世界に先駆けて産業革命がおこり、生産能力は飛躍的に増大しました。しかし、工場で働く人々は低賃金と長時間労働を強いられ、常に失業の不安にさらされていました。また、粗悪な商品を高い価格で売りつけられるなど、みじめな生活をしていました。 |
日本の生協のはじまり |
わが国に「ロッチデ―ル公正開拓者組合」のことが詳しく紹介されたのは1878年(明治11年)のことです。以後、当時の知識人たちによって、ロッチデ―ルに習ったいくつかの生協が設立されました。しかし、出資金が非常に高額で、組合員資格の制限を設けるなど、ロッチデ―ル方式が正しく理解されていなかったこともあり、1885年頃までに、相次いで消滅しました。・1919年:当時言論界の第一人者であった吉野作造を組合長に「家庭購買組合」が東京で設立。・1920年:キリスト教の伝道者であった賀川豊彦の指導で「購買組合共益社」が大阪で設立。・1921年:同じく賀川豊彦の指導で「神戸購買組合」が神戸で設立。・1921年:実業界出身の那須善治の指導と財政支援により「灘購買組合」が設立。中心となったのは”生協の父”と言われる賀川豊彦です。戦後は協同組合運動の復興を指して、日本生活協同組合連合会が設立されました。 |
生協は世界各国の協同組合が加盟する国際組織です。
世界各国の協同組合の国際組織としてICA(国際協同組合同盟)が1895年に設立されました。現在では、107か国から310以上の団体が会員として加盟してます(2023年4月現在)。国連に登録された世界最大のNGO(非政府組織)で、2016年には「協同組合において共通の利益を形にするという思想と実践」がユネスコ無形文化遺産に登録され、あらためてその価値が評価されました。
日本の生協は、「つながる力で未来をつくる – co・op 2030-」をビジョンに掲げSDGsの考え方をベースとしながら生協がめざす姿を描きました。生協や協同組合のつながりに加え、行政・諸団体・事業者・個人など、人と人とのつながりから生まれる力を活かしていきます。
山口県生協連のあゆみ
創立期 | 戦後全国の生協運動がそうであったように、山口県の生協運動は、生活安定のための生協活動が重要な役割を持つという認識が高まり、町内会単位で生協がつくられ、県内各地で次々と生協が誕生しました。生協法が制定された翌年、昭和24年6月に山口県生活協同組合連合会は、19生協が参加して結成されました。これは全国で3番目の設立でした。 |
1970年代 |
高度経済成長の中で、職域生協は活発になりましたが、町内会単位の生協は経営基盤が弱く、その多くは解散となりました。また、この高度経済成長下で相次ぐ物価の値上げ、公害や不良有害食品が氾濫し、諸々の害悪をもたらし、消費者の被害は多発的・広域的になり深刻化していきました。 |
1990年代 | 平成不況・バブル崩壊の中で、生活意識の変化や価値観の多様化がみられるように「実質本位のライフスタイル」になり、消費の冷え込みが顕著に、組合員一人当たりの利用高が減少してきました。そんな中、地域購買生協では個人配達が伸長してきました。また、環境や福祉・介護分野にも積極的な取り組みをしてきました。 |
2010年代 |
消費者条例・消費者基本法・消費者安全法・食品衛生法・容器包装リサイクル法・食品リサイクル法、また生協法が58年ぶりに改正されるなど、諸法案が改正されました。山口県でも「消費生活条例改正」の取り組みとともに「消費者基本計画」「食の安心・安全推進基本計画」が策定されました。 |
2020年代 |
国連は持続可能な発展のために、貧困をなくす、飢餓をなくす、健康と福祉、教育、ジェンダー平等、水と衛生、エネルギー、働きがいと経済活動、産業と技術革新、人や国の不平等、住み続けられるまちづくり、つくる・つかう責任、気候変動対策、海の豊かさを守る、陸の豊かさを守る、平和と公正、パートナーシップによる目標達成、という17の目標(SDGS)を掲げ、誰一人取り残さないことを課題としています。生協もこのSDGS達成に向けて、消費者団体としての役割発揮ができるように事業と活動での具体的な取り組みを推進していきます。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、あらためてグローバル社会やデジタル社会の進化を感じましたが、人と人のつながりを大切にした協同を組織理念にしている生協も時代や環境に合わせて改善、改革をすすめています |