山口県生協連理事会視察研修

  福井県民生協で行われている複合的な事業展開(店舗+宅配事業+福祉事業+託児など)を視察し、生涯にわたって組合員のくらしにお役立ちする事業経営の実践を学ぶことを目的に、山口県生協連理事会研修が開催されました。会員生協5生協からの参加者6名を含む総勢9名が、11月2日(木)~3日(金)の2日間で参加しました。

 1日目は、新幹線と特急、敦賀からはレンタカーを乗り継ぎ、ハーツわかさに到着しました。ハーツわかさが所属する小浜市を含む若狭エリアの人口は、46,712人、24,501世帯、組合員数15,635人(組織率63.8%)、高齢化率33%超の小商圏の地域です。

視察1ハーツわかさには、福井県民生協の店舗と宅配センター、居宅介護支援事業所、地域密着型デイサービスが同じ建物の中で事業を運営しており、加えてNPO法人わくわくくらぶが運営する保育事業もテナントに同居していました。

店舗では農産品の鮮度アップを目的に当日入荷品は当日売り切りにこだわり、翌日に残った商品は値引き販売していました。

視察2 視察3


センターではコーピングハウスの様子を見学し、仕事終わりに商品を受け取りに来られる方が多いと感じました。

地域密着型デイサービスでは、午前中に昼食の食材を1階の店舗で利用者と一緒に買い物し、利用者ができることをしてもらいながら昼食を作っていました。

保育事業では、里帰り出産の2~3ヶ月間でも預かり保育を行うとのことでした。

福井市に移動後、福井県民生協の松宮理事長をはじめとする役員との懇親会で懇親を深めました。

   2日目は、福井県民生協が49%出資するふくいレイボーファーム株式会社を視察しました。ふくいレイボーファームの設立の経緯は、①政府の「成長産業化路線」と②福井県農業の衰退への危機感から、農業法人を設立し、自らの農場で水田、露地野菜、ぶどう等の栽培を行っています。今回は日程の関係で農場の視察はできませんでしたが、宅配でお届けする食材セットや宅配弁当、店舗の総菜で使用するカット野菜を作る食品加工センターを見学しました。加工センターでは、産地で一定割合発生する規格外野菜を刺身のつま等を製造していました。視察4

協力農家さんも規格外の野菜を買い取ってもらえることが喜ばれているとのことでした。工場はHACCPの衛生管理体制を構築し、見学者の私たちも入室の際にエアシャワーを受けました。工場内の従業員の中には10名の外国人労働者がおられ、戦力になっているとのことでした。

   時間に追われる2日間の視察研修でしたが、福井県民生協が組合員の生涯に渡るお役立ちのために、保育事業、購買事業(店舗、宅配)、福祉(介護)事業を運営され、各事業に相乗効果が生まれていることを時間しました。会員生協の参加者にとっては業態の異なる事業もありましたが、参加者同志の交流もでき、貴重な視察研修になったようでした。